歴史上の偉人といえば、あなたは誰を思い浮かべますか?世界には数多くの偉大な人物がいますが、日本と欧米では「偉人」に対する評価が大きく異なることをご存知でしょうか。
同じ世界史を学んでいても、文化的背景や価値観の違いによって、尊敬される人物の順位が大きく変わるのは興味深い現象です。日本のランキングでは大谷翔平選手が1位に選ばれる一方で、欧米では宗教的指導者や政治家が上位を占めています。
この記事では、日本と欧米の偉人ランキングを比較し、その違いの背景にある文化的要因を中学生にもわかりやすく解説します。また、これらの偉人たちがどのような功績を残したのか、なぜ現代でも語り継がれているのかについても詳しく説明していきます。
日本と欧米の世界の偉人ランキング比較
では早速、日本と欧米のランキングをそれぞれ見ていきましょう。
[みんなのランキング]調査
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1位 大谷翔平
2位 エジソン
3位 アインシュタイン
4位 レオナルド・ダ・ヴィンチ
5位 スティーブ・ジョブズ
6位 ウォルト・ディズニー
7位 ベートーヴェン
8位 野口英世
9位 フローレンス・ナイチンゲール
10位 ライト兄弟
11位 織田信長
12位 坂本龍馬
13位 ヘレン・ケラー
14位 ガリレオ・ガリレイ
15位 手塚治虫
16位 ナポレオン・ボナパルト
17位 イエス・キリスト
18位 マザー・テレサ
19位 モーツァルト
20位 安倍晋三
[TIME誌]調査
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1位 イエス・キリスト
2位 ナポレオン
3位 ムハンマド
4位 シェイクスピア
5位 リンカーン
6位 ワシントン
7位 ヒトラー
8位 アリストテレス
9位 アレクサンダー大王
10位 ジェファーソン
11位 ヘンリー8世
12位 ダーウィン
13位 エリザベス1世
14位 マルクス
15位 カエサル
16位 ヴィクトリア女王
17位 ルター
18位 スターリン
19位 アインシュタイン
20位 コロンブス
参考サイト:
みんなのランキング「世界の偉人ランキング」
TIME誌「Time 100: The Most Important People of the Century」
日本の偉人ランキング:現代性を重視する傾向
1位:大谷翔平 – 現代のスーパースター
日本のランキングでは大谷翔平選手が1位に、また20位には安部前首相が選ばれています。これは現代の人物も含めた総合的な偉人ランキングのため、歴史上の人物も含めた結果になっています。
2位〜5位:発明家・科学者が上位に
日本のランキングでは、トーマス・エジソン(2位)、アルベルト・アインシュタイン(3位)、レオナルド・ダ・ヴィンチ(4位)、スティーブ・ジョブズ(5位)といった発明家や科学者が上位を占めています。
これらの人物に共通するのは、人類の生活を大きく変えた「実用的な貢献」をした点です。エジソンは電球や蓄音機を発明し、アインシュタインは相対性理論で宇宙の謎を解明しました。ダ・ヴィンチは芸術と科学の両分野で才能を発揮し、ジョブズは現代のIT社会の基盤を作りました。
日本では「技術立国」という意識が強く、科学技術で社会に貢献した人物を高く評価する傾向があります。これは明治時代の「富国強兵」政策以来、科学技術の発展を重視してきた日本の歴史的背景と関係しています。
日本人の偉人も多数ランクイン
ランキングには野口英世(8位)、織田信長(11位)、坂本龍馬(12位)、手塚治虫(15位)など、多くの日本人がランクインしています。
野口英世は細菌学の研究で世界的に活躍し、日本人として初めて国際的な医学賞を受賞しました。織田信長は戦国時代の革新的な武将として、坂本龍馬は幕末の志士として日本の近代化に貢献しました。手塚治虫は漫画文化の発展に大きな影響を与え、現在の日本のアニメ・漫画文化の基礎を築きました。
これらの人物が選ばれる理由は、日本の文化や社会の発展に直接的な影響を与えたからです。特に「変革者」としての側面が評価されており、古い体制を打ち破って新しい時代を切り開いた人物が好まれる傾向があります。

欧米の偉人ランキング:宗教・政治的影響力を重視
1位:イエス・キリスト – 西洋文明の基盤
TIME誌による欧米のランキングでは、イエス・キリストが1位に選ばれています。これは西洋文明がキリスト教文化を基盤として発展してきた歴史的背景を反映しています。
イエス・キリストは約2000年前に活動した宗教的指導者で、現在世界最大の宗教であるキリスト教の開祖です。彼の教えが、欧米の道徳観念や価値観に大きな影響を与えていることがわかります。西洋では政治、芸術、哲学、科学など、あらゆる分野にキリスト教の影響が見られます。
政治的指導者が上位を占める
欧米のランキングでは、ナポレオン(2位)、アブラハム・リンカーン(5位)、ジョージ・ワシントン(6位)、アドルフ・ヒトラー(7位)など、政治的指導者が多く上位に入っています。
これらの人物は、良くも悪くも歴史の流れを大きく変えた人物です。ナポレオンはヨーロッパの政治地図を塗り替え、リンカーンは奴隷制度を廃止し、ワシントンはアメリカ合衆国の初代大統領として国家の基盤を作りました。
注目すべきは、ヒトラーも7位にランクインしていることです。これは彼を称賛しているわけではなく、第二次世界大戦を引き起こし、人類史上最大級の悲劇をもたらしたという「負の影響力」も含めて評価していることを示しています。
思想家・哲学者の重要視
欧米のランキングには、アリストテレス(8位)、プラトン(25位)、カール・マルクス(14位)、マルティン・ルター(17位)など、日本のランキングでは見られなかった思想家や哲学者も多く含まれています。
これらの人物は、人類の思考方法や社会制度に根本的な影響を与えました。アリストテレスとプラトンは古代ギリシャの哲学者で、現在でも学問の基礎となる論理的思考法を確立しました。マルクスは資本主義社会の問題点を指摘し、社会主義思想の基盤を作りました。ルターは宗教改革を起こし、プロテスタント教会の成立に貢献しました。
欧米では「思想」や「理念」を重視する文化があり、社会の根本的な変革をもたらした思想家が高く評価される傾向があります。
日本と欧米のランキング比較:文化的背景の違い
日本の特徴:実用性と現代性を重視
日本のランキングの特徴は、実用的な貢献と現代性を重視していることです。科学技術の発展に貢献した人物や、現在も影響を与え続けている人物が上位に選ばれています。
日本では「和」の精神が重視されるため、争いを避けて平和的に社会を発展させた人物が好まれる傾向があります。また、現代の日本人にとって身近で影響力のある人物も高く評価される特徴があります。
欧米の特徴:歴史的影響力と普遍性を重視
一方、欧米のランキングでは歴史的影響力と普遍性が重視されています。時代を超えて人類全体に影響を与えた人物が上位に選ばれています。
欧米では個人の権利や自由を重視する文化があるため、既存の権威に挑戦し、新しい価値観を創造した人物が高く評価されます。また、良い影響だけでなく、悪い影響も含めて「影響力」として客観的に評価する傾向があります。
宗教観の違いが反映
最も大きな違いは宗教観です。欧米ではキリスト教が文化の基盤となっているため、イエス・キリストやムハンマド(3位)などの宗教的指導者が上位に入っています。
一方、日本では特定の宗教に依存しない多神教的な価値観があるため、宗教的人物よりも実用的な功績を残した人物が好まれます。日本のランキングでイエス・キリストが17位にとどまっているのは、この宗教観の違いを反映しています。

ランキングから見える価値観の違い
日本:集団主義と調和の重視
日本のランキングには、集団主義的な価値観が反映されています。個人の突出した才能よりも、社会全体の発展に貢献した人物が評価されています。
例えば、ウォルト・ディズニー(6位)やベートーヴェン(7位)などの芸術家は、多くの人々に喜びを与えた点で評価されています。また、フローレンス・ナイチンゲール(9位)やマザー・テレサ(18位)などの博愛主義者も上位に入っており、「他者への奉仕」という日本の価値観が表れています。
欧米:個人主義と革新の重視
欧米のランキングでは、個人主義的な価値観が強く反映されています。既存の権威に挑戦し、新しい価値観を創造した人物が高く評価されています。
例えば、ナポレオンは皇帝として絶対的な権力を握り、ヨーロッパの政治体制を大きく変えました。シェイクスピア(4位)は文学の新しい表現方法を開拓し、ダーウィン(12位)は進化論で従来の宗教観に挑戦しました。
これらの人物は、個人の才能や意志力によって社会を変革した点で評価されています。
共通してランクインする人物とその理由
普遍的な貢献をした人物
日本と欧米の両方のランキングに登場する人物もいます。アインシュタイン、ダ・ヴィンチ、ベートーヴェン、モーツァルト、ナポレオン、イエス・キリストなどです。
これらの人物は、文化や国境を超えて人類全体に影響を与えた「普遍的な貢献」をしたため、世界中で評価されています。
時代を超えた価値の創造
共通してランクインする人物の特徴は、時代を超えて価値を持つものを創造したことです。
アインシュタインの相対性理論は現代の科学技術の基盤となっており、ダ・ヴィンチの芸術作品は今でも多くの人々に感動を与えています。ベートーヴェンやモーツァルトの音楽は、作曲から数百年経った現在でも愛され続けています。

まとめ
日本と欧米の偉人ランキング比較を通じて、文化的背景の違いが評価に大きな影響を与えることがわかりました。日本では実用性と現代性を重視し、欧米では歴史的影響力と普遍性を重視する傾向があります。
しかし、どちらのランキングでも共通しているのは、人類の発展に貢献した人物が高く評価されていることです。科学技術の発展、芸術文化の創造、社会制度の改革など、様々な分野で偉大な功績を残した人物たちは、今でも私たちに多くのことを教えてくれます。
これらの偉人たちの生き方や考え方を学ぶことで、私たち自身も社会に貢献できる人間になることができるでしょう。世界史を学ぶ際は、単に年代や出来事を覚えるだけでなく、偉人たちの人間性や価値観にも注目してみてください。
世界史をもっと深く学びたい方へ
世界史の偉人たちの生涯や功績について、もっと詳しく知りたい方は、専門の歴史書籍や学習教材を活用することをおすすめします。特に、偉人の伝記や歴史的背景を詳しく解説した書籍は、世界史への理解を深めるのに非常に有効です。
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